今年の目標はパソコンの教え方を考えるでした。
2018年の最終日にちょっとしたまとめをしたいと思います。
今年の目標がパソコンを教えることを考えるにした理由
まず、今年の目標がなぜパソコンの教え方を考えようとしていたかと言うと、今までパソコンの教え方は画面の名称に始まり、基本操作、その次に難しい機能の操作、これを実践のような題材を通して進めていくという形でした。
この教え方が何十年にもわたり続いていた事について、もしかしたら今のコンピュータの状況から考えれば、古くなっているのではないかなと思ったのです。
そこでパソコンの教え方をすべてのこだわりを取っ払い、ゼロから教える時に今現在の教え方が合っているか考えなければならないのではないかと思いました。
パソコンを教える意味とは
パソコンを教える意味とは何かを考えた時に、これは昔から全く変わっていませんが、パソコンが使えない人がパソコンを使えるようになったことで苦労しないようになるというのが目的です。
全くわからない初心者に関してはそうなのですが、ある程度わかっている層に対してパソコンを教える意味はあるのかも考えました。
パソコンの使える度合いの上位1割を理解していない層は、9割は使えているのですが、残り1割何かの部分で抜けているということになります。そのような方に教えることがあるとすれば、その人が気づいていない部分を、教える人間が気づいているのであれば教える価値が十分あるのだと思います。
さらに、その教えたことによってその人のパソコンの使い方がより高度なものに成長するのであれば、教える意味はもっと上がると思います。
パソコン操作がわからない?
パソコンが使えなくて困っているという方とても多いのですが、よくその話を聞いてみるとパソコンの操作が分からないというよりも、仕事の手順を組み立てられないという方が多いと感じています。
パソコン操作は、どこに、どんなアクションをマウスやキーボードで起こして、どういう結果を求めるかというのを始めに想定してから操作するのが基本です。
仕事も同じように、今ある材料に対して、どんなことを行い、その結果どんな結果が得られるか想像してから勧めるとスムーズになるでしょう。
パソコン操作の一つ一つが仕事の流れの訓練にもなっています。
そしてその一つ一つの仕事の流れを組み合わせることによって、もっと大きな仕事の流れを生み出すことができます。
小さな手順の組み合わせをどう大きな手順で組み合わせていくか。パソコンはその練習に最適だと言えます。
全ての仕事はパソコンに繋がるのか
仕事は全てパソコンでするべきなんでしょうか。
私はそうは思いません。
中には電卓で計算したほうが早い場合もありますし、手書きのメモで連絡したほうが早いケースもあるでしょう。
一つ一つに対して、パソコンですべきかどうかを判断する力もパソコンを使う能力の一つと考えています。
これは、手作業で行った場合と、パソコンでやった場合で、どちらの方がメリットがあるか、早いか、正確か、を判断できるようにならなければなりませんし、そのためにはパソコンで何ができるかという知識は必要です。
ただし、全ての知識を持ってパソコンを使うわけではないので、中には後からパソコンで使った方がいい場合だったと気づくこともあるかもしれませんが、まずはその時点で自分の知っている範囲でどの方法が一番メリットがあるかを判断することが必要です。
これからのパソコンの使い方
私はこの原稿をキーボードで入力しているわけではなく、スマホに音声で入力しています。
誤変換はほぼありません。
必要なのは句読点の追加と改行のみです。
一昔前であれば、こんなことは誤変換が多くて実用的ではなかったのですが、今はこのようなことができる時代です。
音声入力が最終的に一番いい方法とも思いません。
もっともっと効率の良い方法がこれからたくさん出てくるでしょう。
そこで必要なのは、入力のキーボードやマウスやまたは音声入力のような仕組みでどの方法が一番いいのかを判断する力ではなく、どの方法でも自分の目的の操作がどうやったら実現可能なのかを考える力が必要だと思います。
初めて使うソフトウェアがあって、おそらくそのソフトウェアを開発した時点では誰でも使えるように作られているはずなのです。
誰でも使えるように作られているはずなので、それを使うのは本当は簡単なはずです。
しかし初めて見る画面ではどうしても先に進むことができにくいものでもあります。
そこで必要なのは、どんなものでも共通した使い方を実践できるかどうかです。
新しい自由帳を作るには新規作成が必要ですし、もし既にあるデータを操作するならファイルを開く操作が必要です。
それをまず開いてみる。これを初めに教えなければならないのではないでしょうか。
また、ほとんどのアプリケーションソフトでは右クリックしたときにショートカットメニューで出来ることの一覧表をメニュー形式で表示することができます。
これも色々なソフトウェアで共通した操作になっています。
一つ一つの機能も大事ですが、共通した使い方を伝えるというのも大事なことなのではないでしょうか。
このことは、初めの段階で受講生には伝えるようにしたいなと思っています。
レッスンスタイルについて
色々なメリットがそれぞれのレッスンスタイルであると思いました。
一番難しいのはセミナー形式で、セミナーを開いた以上、受講した人には何らかのお土産を持って帰ってほしいので、今知っていること以上の何かを必ず考えて伝えなければいけません。
対して、本当の理解をしてもらうためにはマンツーマンに近い個人レッスンが必要になりますが、どうしても費用との兼ね合いになります。
マンツーマンレッスンの場合は、その人に合わせたレッスンができるのでその人も足りないところだけを教えればいいので、レッスン時間が大幅に短縮するケースも少なくありません。
教えるテキストについて
教えるテキストの形式も、画面の説明、基本操作、それぞれの機能について、という流れで説明しているものが多いのですが、先ほどから申し上げているレッスンの流れからだと合うテキストとと合わないテキストがあります。
しかも最近ではリボンインターフェースがマイナーアップデート毎にどんどん変わっていくので、画面説明がテキストどおりではできないことが多く発生しています。
個人的にはもうリボンインターフェースはどこに何があるかということは、覚えるよりも経験していくということの方が大事だと思います。
その受講目的にあったテキストを作成するのが一番いいのですが、それだとコストがかかるので市販のテキストでやるべきところやらなくてもいいところを選別しながら教えていくという形が今現在はベストな気がします。
受講生によっては教科書に書いてあることを全て知りたいとなってしまう方もいるのですが、そこをきちんと説明できることも大事かなと思います。
まとめ
今までのパソコンの教え方のいいところは、一律で受講生全員機能が使えるようになる、ということでしたが、そのレベルまで到達した人はすでにかなり多いので、その先を考えたインストラクションが大事だなと思いました。
その人が実際にどのようなパソコンの使い方をしていて、どういうところで困っていて、どういうところで仕事がうまくいくようになるのか、をきちんと分析した上で提供していくということが必要でしょう。
その人のスキルや経験に基づいた題材でレッスンしていくというのが提供する側に求められていることなのではないでしょうか。
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