Excelを使って過去に嫌な思いをした方へ

こちらのニュースでは、経産省の貴金属の流通統計に誤りがあった原因がExcelの関数の設定を間違えたことが原因とされています。
この記事は、もしもこのExcel関数の設定を間違った方が、周りから責められて心にダメージを負っていたとしたら、その思いを少しでも和らげてもらおうと思って書いています。
この担当者ではなくとも、Excelを使って過去に嫌な思いをした方、全員に向けて、Excelの専門家としてメッセージを発信します。

私がこのニュースを見て思ったことは、どんなプロセスでこの間違いが起きたんだろう、そのことにとても興味がわきました。
Excelの作業は、ちょっとした間違いや思い込みで誤りが起きてしまいます。
過ぎたことは仕方ないとして、なぜこのようなことが起きたのか、「誤りによる影響は軽微」とのことですが、実際にその担当者の気持ちレベルで考えた場合、軽微とは言えないのではないかとも思いました。責められてExcel恐怖症になってしまっていないか本当に心配です。

Excelは使いやすいはず

Excelの使い方は、誰でも分かりやすく扱えるように作っているものです。
使い方は、一つのゴールにたどり着くのに様々な方法があるので、自身の一番作りやすい方法で作っていけばゴールにたどり着くのはそれほど難しくありません。
しかし、今回のような間違いが起きた時に、なぜ発表するまで間違いのまま進んでしまったのでしょうか。そこに疑問を持っています。

運用時に意識する

「月の初めの在庫数量が空欄になっている」ということがあったようです。
運用として考えると、おそらく前の月の最終的な値を1行目に参照するような式をよく設定するのですが、それがうまく設定されていなかったり、運用しているうちに計算式を削除したりしてしまったりしたのではないかなと思います。
Excelの操作としてはたった1操作です。1操作だけで全体的な計算が変わってしまいます。
Excelとはそういうものです。
本来であれば、このシートを運用する時に1行目には先月の集計値が自動的に計算される計算式が入っていて、その上でセルにロックをかけ書き換えたり消したりできないようにしておくものです。
それがされていないのであれば、この間違いは必然的に起きたと言わざるを得ません。
あまり誰に責任があるかというのを申し上げるつもりはないのですが、そのような運用を長年にわたって疑問もなく使い続けたことが一番残念なことなのではないかと思っています。
これに関わる人が全員ここは間違えやすい、ここは事故が起きてしまう、そういう目で業務に使っているExcelシートを使っていれば、この事故は起きなかったかもしれません。
このようにいくら優秀なExcelシートを作ったとしても、運用する人の理解度や心構え一つでとても残念な結果になってしまうのです。

この設定を間違ってしまった方へ、過去にExcelで嫌な思いをした人全員へ

ここでこのデータを入力作成した方、もしくはこのシートの計算式を作った方へのメッセージなのですが、もし責任をとらされるようなことがあれば、それは一人の責任だけではありません。
責任の度合いは、私が想像するに20%程度かと思います。
このようにExcelを使った作業で嫌な思いをした人は数多くいると思います。
ただその中で責任の度合いが100%と思っているものの中で、もしかしたらチーム全体のシートの運用方法が間違っている場合も考えられます。
そこを冷静に判断し、ご自身の責任の度合いをもう一度見直してください。
たった一回のミスでExcelが嫌いになってしまうことほどExcelの専門家として悲しいことはありません。
もしかしたら今回のケースの場合、そもそもExcelで作業をすべきことではなかったのかもしれません。
なぜExcelでやることになったのか、それを決定したところからの責任と考えることもできます。

まとめ

Excelの作業は間違えやすいもので、もし間違えた場合の影響が大きいことがたくさんあります。
それを防止するためには、そのExcelシートを使っている人全員が、Excelは間違えやすい作業をしてしまうものだと言う認識を持って、もし、そのような所を見つけた場合は改善していくということが重要です。
もし、そのチームの中で運用している中でミスが起きて、誰かが間違った操作をしていた場合、それを責めるということは自分も気づかなかったことを責めるのと同じことです。
Excelの作業は間違えて当たり前ではないですが、間違えることが十分考えられるので、それを十分わかった上で運用すべきものです。
今回のケースではExcelが一番起きやすい間違いではありますが、コンピューター作業に限らず全ての業務において起きる可能性があることです

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