マイクロソフトオフィススペシャリスト、MOSとは?

パソコンのユーザー向け試験というと、一番有名なのはMOSです。
老若男女、いろいろな職業の方が受験しているし、試験もどこかで毎日のように設定できるので、比較的、受験しやすい資格です。
就職のために、とりあえず資格と考えれば、MOSがベストです。
お気軽に受験ができるMOSですが、何も考えないで受験すると、不合格になります。
その不合格になる原因が、実は知識だけではないということ、このことをお話してみようかなと思います。

MOSのおさらい

MOSについて簡単に紹介します。
MOSはWord、Excel、PowerPointなどのオフィスソフトがどのくらいできるかを審査する資格です。
Word、Excelには上級レベルのExpertがあります。
試験は試験会場に受験したい日を伝えて、申し込みます。
試験会場によって、月に何回とか、毎週何曜日とか決まっています。
申し込みは受験の10日くらい前が締め切りになっていることが多いです。
少なくとも申し込み当日に受験することはできません。
全部、実技試験で、判定は人間によるものではなく、コンピュータが自動で行い、合否は受験後すぐにわかります。
かなり奥深い操作も出題範囲になっていて、私のブログやTwitterで好評いただく内容は、ほとんどMOSがベースとなる知識から生まれたものです。

合格のために必要なこと

実技をコンピュータ判定で審査されます。
これ、ものすごく精神的な厳しさがあって、結果が合っていればいいわけじゃなくて、操作プロセスも判定されます。
設問に関係ないセルへの操作は誤答になります。
元に戻す操作も1操作として見られます。ということは、これも余計な操作として判定される可能性があります(あくまで可能性です。私はご判定されるのが嫌なので元に戻す操作はしたことがないのでわかりません)。
実務では元に戻す動作はガンガン使いますので、一見、これは実務とは異なっている判定のようにも見えます。
しかし、元に戻すという操作は、万が一の時に使うものであって、何回も使うということはそれだけ誤操作の元になります。
実務のパソコン操作は、誤操作をできるだけせず、最短手段での操作方法をはじめに想定し、そのシナリオ通りに間違いなく操作するというのが基本のはずです。
このように回答する際には、設問には書いていない操作をしてはいけないこと、これが大事です。

また、試験の問題は、人によっていくつもの解釈の仕方ができます。
100人がいて、100人とも全員が絶対に分かる指示というのは難しいです。特に試験問題ではなおさらです。
しかし、だからといって、どっちで答えるか迷っている時間はありません。
問題文をよく読んで、自分なりに解釈し、そう思ったことを信じて回答していくだけです。
問題文のわかりやすい表現方法の問題は、どんな資格試験でもあることなのですが、もしそれで採点が揺らいでしまってもいいように、合格は100点ではなく設定されているのです。
ここは私の個人的な感覚なのですが、資格試験は100点が合格点でなければ本当はいけないと思っています。じゃないと間違った認識のまま資格を取得してしまいます。
だから、本当は合格点が80点なら、20点の知識不足があっていいわけじゃなくて、20点は問題文の揺らぎを間違って捉えた時のための安全圏だと、原則、考えています。これはあくまで原則です。
ということで、解釈が難しい問題文もよく読んで自分なりに解釈したら自信を持って操作する、これも大事です。
操作の結果、何かの目的がExcel上で果たせれれば、問題文の解釈、間違ってなかったなと確認もできます。

もう一つ、大事なのは時間配分です。
資格試験は制限時間があります。その時間内に規定合格するだけの正当を出していかなければなりません。
しかし、実際に試験を受けてみると、いろいろなことがおきます。

  • 問題文を見た時に、自分の知識の範囲では何もできなくなる、難問に見える問題。
  • 上で紹介した、問題文の揺らぎでどっちのことを差すだろうという迷い。
  • 本当に今思いついた解答方法で正解なのかという不安。

これらが起きると、悩む時間が発生します。その時間が30秒くらいで済むならいいでしょう。
でも、いつまでも迷っていると初めの数問しか解けずに時間が来る、ということになります。
これ、実務で言えば、納期を守らないことになります。
まず、全部で5問あって、50分なら単純に1問10分の配分です。
問題によって作業時間も変わるので、1問5分で考えると良いでしょう。
そしてこの時間を厳守します。
MOSは、実務問題ではあるのですが、わからなかったら、飛ばして次の問題を回答し、すべての問題を解き終わったら、残った時間を使って飛ばした問題を解くことができます。
問題文を見ただけで、ダメだこりゃと思ったら、その判断はかなり早くできると思うので一旦飛ばします
もしかしたら次の問題を解いているうちに、解答方法が思いつくかもしれないし、もしかしたら、Excel画面を見ているだけでどこかがヒントに見えてくるかもしれません。
基本はペースが乱れるので飛ばさないのですが、できないときはできないのが事実ですので、それを受け入れ、次に進む勇気も必要です。
実はこの時間管理こそ、MOSの資格を勉強する一番のメリットだと考えています。
1分1秒を大事に、わからないときは勇気を持つ、という判断は、実際のビジネスの場でも役に立つことです。

MOS合格者に言えること

ここまでのことをまとめ、MOS合格者に言えること、を逆説的に解説していきます。
MOS合格者は

  • 正確なパソコン操作ができる。
  • 少ない指示を判断して進めることができる。
  • 仕事の時間配分ができる。

と言えます。
言えるはずなので、そのような勉強の仕方をしてほしいなと思います。

MOSの勉強法

MOSの勉強の手法は、とてもシンプルで、実際に操作できる問題集が各出版社から発売されているので、上記のことを踏まえて、正答率100%になるまで繰り返しやりこむことです。間違えたところは徹底的にやり直してください。100%になったら、受験前にあと2回問題を繰り返し、試験前日までにこれを終わらせ、試験前日に100%が出たら、当日は復習をしないで、100%の自信を持ったまま受験します。
これをしていくことで、合格に到達することはそれほど難しくありません。しかし、そのままだと、ExcelやWordを操作することはできても、実際に設定したり、操作したりすることは困難です。

そこで、この勉強法で意識してほしいのは、今回、上記で説明したことを意識するほかに、問題集で出題されるシートの内容をよく見てほしいのです。
これは実際にビジネスで使われる計算書や文書を参考に作られているので、仕事の練習になります。ただ、機能を追うだけではなく、仕事として考えて、この機能はこんなケースで使うんだなということを覚えるようにしてください。
それだけでもMOSの勉強する価値は5倍以上になります。
せっかく時間とお金をかけるので、なるべく多くのことを学ぶようにします。
それは試験本番もそうで、1万円以上の受験料をせっかく支払うのですから、どんなビジネス題材で、どんな使い方ができるのか、知るようにしましょう。

カイセツ動画

この記事のことを操作方法を含め、動画にしたものを作りました。ぜひご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました