ビジネス文書ってどんな内容が必要なのでしょう。
基本的に一般的なビジネス文書では何が必要なのか、それはどこに入れるものなのかを紹介します。
ビジネス文書に必要なものたち
文書はこの通りのレイアウトでいろいろな部品が配置されます。
- 文書管理番号
- 送付日時
- あて先
- 表題
- 送付元
- 拝啓
- 時候のあいさつ
- お世話になっております文
- 〇〇について文
- よろしくお願いいたします文
- 敬具
- 記
- 内容
- 以上
その会社によってレイアウトは大きく変わりますが、案内でも、送り状でも、請求書でも基本はこのレイアウトになります。
一通り紹介しましょう。
文書管理番号
文書を管理する番号です。これは誰が管理するものかというと、送った側が管理するもので、送られた側にはあまり関係がないものです。なので、わりと目立つ場所にさりげなく入れておきます。 どうして目立つ場所なのかというと、この番号の使用目的が関係しています。 送られた側が、その文書の内容に何かの疑問を持ったとしましょう。その時に送り元に問い合わせしますが、送り元が「文書番号は何番ですか?」と聞いて、教えてもらった文書番号で検索すればその内容が一発で呼び出せるのです。まさに管理番号なのです。
送付日時
文書を送付する日時です。私は基本的に送付する直前に印刷したりPDF化したりするので、その時点の日付を「2018年11月3日」の形式で入れています。Wordだと、「2018年」と今年の年を入力しEnterすれば日時まで自動で入力されます。
あて先
あて先(会社名、部署名、役職、個人名)を入力します。相手先会社にあてた文書であれば最後に「御中」、個人にあてた場合は「様」を入力します。会社の誰かにあてた場合は「御中」は不要で最後に「様」を付けます。
会社名は正式名称で、(株)や(有)のような略すのは失礼にあたるといわれています。無難に略さない方がいいです。個人名もわかる限りフルネーム、読み仮名しかわからない場合を除き漢字で記載します。
役職は。。。とても微妙な場合もあったりします。たまに課長代理の役職の方が代理を付けると機嫌が悪くなる方もいらっしゃるので。。。そんなときは役職は書かない方が大人の対応なのかもしれません。でもそれが失礼かというと事実は事実ですので失礼というわけではないと私は思っています。
基本、送付先がお客さんでもこちらがお客さんでも、お礼状でもクレーム文書でも、全く敬称や書き方は変わりません。
送り先の住所や電話番号は不要です。送られた先では自分の住所や電話番号を知っているからです。
相手先の会社のロゴは絶対に入れません。もともと不要なものでもあるのですが、万が一入れてしまうと、ロゴを使用する権利はその会社が持っているので、商標権の侵害となります。
次に例を示します。
- 会社宛て
〇〇株式会社 御中
- 部署あて
〇〇株式会社 第一営業部 御中
- 部署内個人宛て
〇〇株式会社 第一営業部
第3マーケット課 苗字 名前 様
- 部署内個人宛て(役職付き)
〇〇株式会社 第一営業部
第3マーケット課
統括課長 苗字 名前 様
表題
私は唯一、ビジネス文書の中で文字サイズを変えなければならない部品だと思っています。タイトルなので一番目立たなければならないからです。一般的には中央揃えです。
もし書く内容が思いつかない場合は、何についての文書か考えて、「進行中の案件について」「来月のミーティングの件」など、「〇〇について」や「〇〇の件」などにします。
送付元
自分の会社名、部署名、個人名、住所、連絡先電話番号、メールアドレスを記載します。
この場合も(株)など略さないようにしましょう。
もしロゴマークがあればロゴマークを入れれば、だれから来たか一発でわかるかもしれないですね。
当然ですが敬称はいらないです。
例)
株式会社〇〇
http://www.xxxxxxxxxxxxxxxx
第1営業部3課 佐藤嘉浩
〒000-0000 宮城県仙台市太白区大島〇〇-●●
Mail:〇〇@〇〇.jp
電話:xxx-xxxx-xxxx
FAX:xxx-xxxx-xxxx
拝啓
一般的には拝啓から書き始めます。これは今から文章を読んでいただきます。という宣言だと思ってください。
Wordでは「拝啓」と入力し、Enterすると「以上」が自動で右側に入ります。その間に必要な文章を入力します。
もし、あいさつ文を飛ばして要件を入れたいときは「前略」から書き始め、「以上」の代わりに「早々」で終わらせます。送り主が女性の場合は「早々」のほかに「かしこ」という表現もあるようです。
ただ、ビジネス文書であまり「前略」は見たことがありません。
時候のあいさつ
月ごとに合わせた文章を入れます
いちいち覚えていなくても、Wordであれば挿入タブのあいさつ文で次のようなウィンドウを出せるのでここから選択できます。
あまり渋すぎる表現だとギャグになってしまうので注意しましょう。
お世話になっております文
あいさつ文で入れられる感謝のあいさつにあたる部分です。
いつもお世話になっております的なビジネスのいわば社交辞令(www)です。
私はちゃんと感謝をこめてこの文、入れてますけどね!
相手が個人的な友達だったとしても、プライベートの誰誰さんではなく、会社所属の誰誰さんに送るのでフォーマルなものを入れましょう。
〇〇について文
具体的な要件を書きます。
ほとんどの場合は、「さて、~について、下記の通りお知らせします。」になります。
もし要件がとても簡単なものであれば、「さて、次回のミーティングは10月1日(金)にします。」みたいに書いて、後述の「記」の部分以降はいらなくなります。
ですます調にします。
よろしくお願いいたします文
よろしくお願いしますという文です。これがあると、着地点が見えない文章でも、文章をうまく締めくくることができますね。
いろいろ表現もあります。
私は、添付書類も見てもらう時は「よろしくご査収ください。」みたいな書き方をするときもあります。
敬具
「拝啓」で宣言した、文章の始まりをここで終了する宣言のようなものです。読んでいただきありがとうございましたという気持ちがこもっているように思っています。
記
用件で「下記の通り」の「記」の部分、要は添付情報です。それがここから始まりますよという宣言です。
私は、これ以降は、左右に5文字くらいのインデントを設定し、余白があるようであれば、行間を広くとっています。
内容
行頭記号をつけた、箇条書きで項目ごとに書きます。文章にはしません。
例としては次のような形になります。
●議 題:新事業企画ブレスト
●場 所:東京オフィス303室
●日 時:10月12日(金)13:00~15:00
●参加予定者:〇〇コンサル〇〇様、弊社企画開発室〇〇部長、同〇〇課長
項目名のあとに「:」で内容を書いていきます。
項目名は均等割り付けします。
箇条書きではなく表や図の方が見やすい場合もあります。請求書なら表だし、地図なら図ですよね。
ここでの日時の表現ですが、年末年始であれば年から書きますが、そうではない常識で今年とわかる場合は年を省きます。年を入れる場合は送付日時と同じフォーマットにし、曜日を(月)のように入れます。時刻の秒って入るケースはないと思いますが。。。10:00形式のフォーマットで書きます。
また、特に注意してほしいことは行頭に「※」を書いて文章で書きたします。
「※集合時間は厳守でお願いします。」「※交通費は当日清算するので領収書をお持ちください。」のような形です。
以上
「記」のブロックの終わりという宣言です。
私は、実は「以上」は、「記」があって成立するものというように解釈しています。
なので、話し言葉で「以上です。」のように「以上」とは、特に印刷する文書では使わないようにしています。
まとめ
文書はこうやってみると、それぞれの部品に意味があって、とても機能的に部品同士がリンクしていることがわかります。
今回説明したものは、とても一般的なものです。日本商工会議所のPC検定でよく出題されるようなレイアウトです。
なぜ会社ごとにレイアウトが違うのか、それはズバリ、ブランディングです。
毎回、統一されたレイアウトならば、その文書を見ただけで、どこの会社から来たものか一目でわかるでしょう。
この統一感は、送られた人に安心感と信頼を与えます。ひいては信頼度の向上につながります。
なので、ビジネス文書は自分なりのフォント、文字の大きさを部品ごとに統一し、できればテンプレートに登録しておくとよいでしょう。
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