システムを作った担当者がいなくて使えない

Excelの相談を受けていてかなり上位にランキングされる相談が

「Excelを作った人が辞めちゃって、そのあとメンテナンスできないんだよ」

です。
これはビジネスとしては最悪の結果で、本来、ビジネスというのは、何かが欠けても業務が存続していかなければならないものです。
しかし、社員が辞める、またはその他の理由で一時的に突然現場を離れるということは頻繁ではないですが発生することがありますし、それを考慮していなければ突然ルーチンワークができなくなり一気に破綻してしまうのです。最終的な答えは、欠員が出ても存続するようにする。です。

原因

ビジネス的な答えは出ているのですが、Excelとしてなぜこんなことが起きるのか、客観的に考えると次の3つがあります。

とても複雑に作られている

このようなシステムはいろいろな機能を網羅したくなります。
多機能にするあまり、後から専門家がメンテナンスをしようとしてもそれすら困難になっているケースです。

難易度の高い機能ばかり使っている

Excelには簡単な機能と難易度の高い機能があります。
難易度の高さもいろいろ種類があって、単純に教科書に簡易度高いと書いてあるもの、Googleで検索してすぐには見つからない使い方、経験がないと思いつかない使い方、そのとき偶然閃いた自分しかしないやりかた、これらは後から内容を見てもどういう発想でそうなったのかわかりにくいものです。

現場のExcelのスキル不足

単純にその社内にExcelのエキスパートと呼ばれる人がその辞めた人だけだった場合、辞めちゃったらその社内で作ったツールをメンテナンスできなくなるのは当然です。
いくら簡単な仕組みで作っていても、そのレベルまでExcelができる人がいなければ破綻してしまいます。

実はチャンス

私はこのタイミングは企業にとってチャンスだと私は考えています。
今までその仕組みで行われていたことで、現状で必要がなくなったこともあると思います。それがないにしても、ひとつひとつを必要か判断しましょう。
それでそのツールを使っていいのか、もしできないようになった機能があってもそれは使わずに行けるのであれば使わなければいいですし。
また、誰もがメンテナンスできない、中身がわからないものを使い続けていいのかという疑問もあります。
過去に、年度末に合わせてわざとエラーが出るように仕組んで退職されたというケースもあります。怖いですよね。

対策

このタイミングはチャンスだと思っているのですが、何がチャンスなのかというと、システムを根こそぎ取り換えるチャンスなのです。
今は既存のソフトでもそのまま実務で使えるようになっているものもあるので、それらを導入するとか、ExcelではなくAccessでしっかりシステムを作ってしまうか、そういう構造から見直すチャンスでもあります。
それをするには資金が必要ですが、今までそのExcelのシステムはどのくらい使っているのでしょうか。はじめにそのシステムを作るのにかかったコスト分は取り返していませんか?それをいつまでもタダで使って恩恵を受けるのでは、何かがどんどんできなくなっていっても仕方ないですよね。
ということで思い切ってリニューアルを考える時期なのです。
退職の場合は退職まで時間があるので、そのシステムの引継ぎを誰か他の社員にするように指示をします。これがうまくいくケースはとても素晴らしいと思います。しかし、次のようなことはよく起きます。
退職日に引き継がれた社員に大丈夫?と言うと不安な返事しか返ってこないことも多いですし、退職者はマニュアルのドキュメントを用意したから大丈夫ですというけれども、それを見てうまくいかない、全くわからないこともよくあります。
そこで、引継ぎは外部のExcelのエキスパートに引き継いで、リニューアルも合わせて相談してみましょう。
そうすればちゃんと誰もがわかる形の引継ぎプログラムを策定しますし、これからメンテナンスしやすい今より確実な形のものを作ることができます。

ご相談は

私、サトウヨシヒロもこの件の対応をしています。
ご相談は下記からぜひよろしくお願いいたします。

https://sato.president.co.jp/about/contact.html

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