Excelに詳しくなる前にハマった話

私は何も始めからExcelに詳しかったわけではなくて、今となってはなぜそんなことをしていたのかわからないようなことをしていたりするのですが、その中でも一つ思い出したことがあったのでそれを書きます。

誰もがExcelの最初はExcelが分からないところから始めるわけですし、わかってしまった今ではそのような体験を忘れてしまっているということもあったりして、無意識に初心者に強く当たってしまうことがあるかもしれません。

そういった意味でも、思い出したタイミングで書こうと思いました。

この話は、Excelの機能の使い方ではないのです。

Excelを使う前に知っておくといい、という知識で、やはりExcelの機能の方が興味のある方が多いと思いますが、このような知識もとても大事だということも知っていていただきたいなと思います。

次の表をご覧ください。

販売一覧表に対して、販売先ごとの集計をしている表です。

E列からの集計表では、F列にE列の日付から販売先を調べて販売先をVLOOKUP関数で求め、G列にSUMIF関数を使ってE列の日付のデータを販売一覧表から検索して、その日付に販売した販売額を求めています。

詳しい方はお気づきになったかもしれません。これはとんでもない間違いをしています。

今回はあくまで販売先ごとの集計をすることが目的なので、売上日から販売先を求めるということも、売上日ごとに販売額を集計するということも、ナンセンスなのです。

販売一覧表を見れば、ひとつの日付でひとつの販売先しか存在しない、ということがわかりますが、 これからも果たして同じ日付で一つの販売先にしか販売しないのでしょうか。そういう形態の仕事も存在するでしょう。もしそうだとしても販売先ごとの集計に売上火を使う必要はありません。

この集計は売上日ごとの販売金額の集計だとしても、販売先がひとつの日付で1つの販売先しかないので、同じ日付で別の販売先に販売した時はどんな表示になるのか分かりません。

このようなことをしてしまった原因は、ひとつの日付に対して一つの販売先しか存在しないということが想定できていなかったということに尽きます。このような表を作成する時はあらゆる可能性を考慮して元データを蓄積するところからきちんと考えていかないとせっかくのExcelの集計が台無しになる可能性があります。

 

このようなことは普通Excelを勉強するにしても、その前に知っておくのが前提ということになっているはずなのですが、それをきちんと教えているフェーズはどこにもありません。

私はExcelでよく色々な業務ツールを作成してその作り方をお教えしているのですが、まれに言われるのが「こんなことわかります」「それを教えるのは無意味です」ということを聞きます。しかし、その方々がおっしゃっているのはExcelのどの機能をどのように使うかがわかるということで、では実際にこのような処理する表から設計してみてくださいというと結果的に一つも手が出ないということが、私の経験上とても多いです。

Excelの機能の使い方に関しては、Googleなどで検索すれば出てきますし、できて当然という部分は分かりますが、それらの機能を使う前にベースとなる情報の組み立てということに関しては、 どこかで覚えるということがなかなか難しいので、実際にExcelを操作しながらいろいろなExcelの仕組みを作っていくことでExcelの勉強を積み重ねていくしか今のところないのかもしれません。

私としては、あまり興味を持たれなくても、このExcelを使い始める前のExcelの知識の普及にも力を入れていきたいと思います。 

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