外注するのか自社で作るのか

答えがない話だし、状況によって考え方もまるで違う話なのですが、社内で使う業務効率化するものを作成するのに外注したほうがいいのか、社内で作った方がいいのかというお話を私なりに消化したことを書きます。

結構そう考えがちなのですが、単純にコストだけを考えて社内で開発した方が良いというのは、私は違うなと思っていて、 きちんと外注のルールを守って発注すれば社内の開発コストよりも外注の方が抑えられるケースも十分あると思います。後から仕様変更してそれで対応してくれるのが当たり前で追加料金は絶対払わない、納期も伸ばさないという発注方法でその場はいいのかもしれませんが、必ずその評判は広まりますので将来に渡りその発注方法が通用するかと言うとそうではありません。最悪の場合会社の信用を落とすことにもなります。そういう風になることが嫌だから社内で作るというのは会社のあり方として最もやってはいけないことだと考えています。

結局は外注で作っても自社で作っても最終的にその業務が回ればいいわけで、そのためにかかるコストは大事な話なのですが最も大事なことではないのかなと思います。

外注するメリットは、外部のノウハウを手に入れることができるということです。専門に開発をやっている人達は最新の技術を習得していますので、それを使ったツールを手に入れることができます。専門でやっているので間違えのない安心安定した仕組みが提供されるというところも魅力でしょう。

デメリットは、コストがかかるというところの他にも割と気にかけなければいけないことも多いです。まず発注するにはこちらの要求を確実に伝えることが必要になります。そのための打ち合わせや資料作成で、自社で作る時間の半分ぐらいの時間は取られてしまうかもしれません。 もう一つは納期がかかるというところです。今すぐに何とかしたいものに対しては外注できません。

自社内で作成する場合は、必要なことだけをコンパクトに資料などを特に用意することもなく作成することができるというメリットがあります。今の時代明日何が起きるかわかりません。ライバル企業がめちゃくちゃいいサービスをしていて差をつけられそうだという時にそれに追従するためには今すぐにでもそれ以上のサービスを提供しなければいけないのですが、そのサービスを提供するのに時間がかかってしまっては機を逃してしまうのです。そのサービスを提供するのにシステムが間に合わないのであれば紙と鉛筆による手作業でも構わないのですがそれでは絶対に近い将来後悔することになるので、最低限の自動化されたツールは必要なのかなと思っています。やりたいことができたら、できればその日のうちに最低限のツールを作成し終えるというのが理想なのかなと思って、そう考えると自社の中で作成するしかないのかなと思っています。

自社で作成するデメリットは、自社で作っていれば結局は井の中の蛙で、自社に蓄積されているノウハウ以上のものは出てきません。もしノウハウが足りなければ安定していなかったりシステム的に不安だったりするものができてしまう可能性もあります。

私はどんな仕組みであれ最終的にはそのツールを使う担当者がそのツールを自らの手で作成できるようになるというのが理想だと思っています。何をしたいかというのは担当者じゃないと見えない部分が多いというのは周知の事実です。その多い見えない部分を資料にまとめて他の人にお願いするというのはあまりにも大変なのです。それを作っているうちにせっかくのチャンスを逃してしまうということがあってはいけないと思っています。

とはいうものの、一人一人が作り始めると会社に野良ソフトと言われる、やんちゃで無邪気なツールがたくさんできてしまいます。その人しか扱えないようなツールになれば、再利用しようとした時に他の人が再利用できなくなるということになります。

そのためにどうしたらいいかという当たり前の話なのですが、どの業種でも全スタッフが自動化のスキルを手に入れること、どういう風にツールを作るのか会社として統一したやり方を全員が把握しておくことに尽きると思います。最終的にはそれが会社の文化になっていくのでしょう。

今すぐにそのような体制を整えるのは難しいでしょうから、一つの方法ですが、野良になってしまうのはしょうがないとして、まずは業務を回さなければいけないので一人一人が業務を理解してそれに合わせたツールを簡単にでもいいから作るということが必要になってくるのではないかなと。それで出来上がったプールの中でみんなが使って便利になりそうなものがあったらそれは情シスがちゃんとした仕組みに昇華させればいいでしょうし、ちゃんと何をするのかが決まっているのですから外注してもいいのかもしれないですね。

そのように考えると、Excelでのツール開発は全員が最もハードル低く色々なものを作成できる手段になってくるのかなと思います。スピード開発という意味でもExcelは有効な手段だと思います。

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