昨日、テンプレートのことをツイートしたくさんのみなさんに読んでいただけたようでした。
誰も言わないんだけど、Excelでめちゃくちゃ大事なことを言います。
変更されたくないファイルはテンプレートで保存しよう!
そいつをダブルクリックで開くとね、そのファイルじゃなくてそのファイルを元にした新規ファイルが作成されるから、上書きされる可能性がめちゃくちゃ低くなるっていうの。— 佐藤嘉浩(Excelの魔法使い・Wordも魔法使い)@仙台 (@yosatonet) March 20, 2021
ExcelやWordのファイルの保存する形式というのはいくつか種類があって、標準的な保存の方法の他に、マクロを設定しているファイルではマクロ有効形式で保存したり、テキスト文字だけのテキストファイル形式などの形式で保存できたりします。
それぞれ役割や機能がありますが、その中でも最も機能的なファイル形式がテンプレート形式です。
そもそもテンプレートとは
ExcelやWordのテンプレートとは、ひな形ファイルのことを指します。計算式や各種設定したもので後は中身を入れるだけにしてテンプレートとして保存しておくと、次からは新規作成からそのファイルを呼び出すことができます。最もすごいのは、テンプレートを使って新規作成したものは、テンプレートファイルそのものではなく、テンプレートの中身とそっくりなファイルが新規のファイルとして作成されることです。新規作成されたファイルなので、上書き保存をしても名前を付けて保存になり、元のテンプレートファイルをかきかえるという間違いが起きにくくなります。
計算式が消されて困るという相談も良く受けるのですが、テンプレートを使うことでそれが解決する可能性が高いです。
Excelのテンプレート
Excelにおけるテンプレートの活用は非常に有効です。計算式や入力規則、条件付き設定をしたデータを入力するだけのファイルを用意できるからです。それで作成したファイルを後からPower Queryなどで自動集計するというところまで考えると、時短効果は抜群だと思います。
また、テンプレートにはマクロ付テンプレートという形のテンプレートでも保存でき、マクロの仕組みごとひな形にできます。
Wordのテンプレート
Wordでもテンプレートを設定できます。Wordの場合、テンプレートに組み込んでおくと便利なのは見出しスタイルです。同じフォーマットで文書が作成できるので時短だけではなく、見た目の統一もできます。
マクロ付テンプレートでは、何かのショートカットキーを押すと、範囲選択した文字を「」で囲むといった機能を持たせることができます。他にも画像編集用にトリミングをショートカットキーで呼び出せるようにするのも便利です。
PowerPointのテンプレート
PowerPointのテンプレートでは、あらかじめアニメーションまで設定した図形を1枚のスライドに数多く登録しておきます。そのテンプレートから新規作成し、図形を必要なものだけコピーし、最後にはじめにあった図形のスライドを削除し保存することでスライドの作成時間を大幅に削減します。
ショートカットメニューバー
メニューバーの設定はそのファイルには保存していません。そのパソコンに設定されるので、ファイルが変わっても同じメニューでしか表示できません。
対して、ショートカットメニューバーの設定はパソコン本体の他にそのファイルに保存することができます。
ということは、ファイルを読み込めばそのファイルに設定されたショートカットメニューバーを用意することができます。それはショートカットメニューバーを設定したファイルをテンプレートとして保存して、そのファイルから新規作成したファイルでも同じで、Excelのマクロ付テンプレートにマクロを動作させるショートカットメニューバーを設定しておけば、格納されたマクロを簡単に呼び出せる窓口にすることができます。
テンプレートファイルの保存場所
テンプレートファイルの保存場所は、パソコンごとに決まっています。標準設定ではパソコンの中に保存されますが、保存場所を変更することも可能で、ネットワーク上のハードディスクや、共有されたクラウド上のフォルダに指定することもできます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
デスクトップのファイルをダブルクリックして開く文化
Excelファイルをきちんと開くためには、スタートボタンからExcelを起動し、ファイルの中の開くで、開きたいファイルを指定して開くのは基本です。
しかし、世の中では、デスクトップにあるExcelファイルをダブルクリックして開き、そこにデータを入力した後に、名前を付けて別名のファイルにして保存するという使い方をするというルールになっています。間違って上書き保存をしてしまうと、入力されている計算式などが変わってしまうということがあり、しばしば問題視されます。
これはその上書き操作をしたスタッフの責任ととられる場合がありますが、そうではなく、間違った操作をすると書き変わる仕組みを用意した側の責任であると私は考えます。
そのようなことが起きないようにするためには、デスクトップのExcelファイルをテンプレートとして保存したファイルにしておけば、ダブルクリックしたことでテンプレートファイルが開かれるのではなく、テンプレートを元としたファイルが新規作成されるので元のファイルが壊れるということはありません。
ちなみにテンプレートファイル自体を変更するには、Excelを起動しファイルの中の開くでファイルを指定すればテンプレートファイルを変更できます。
テンプレートファイルにしたいもの
テンプレートファイルにしたいものは、みんな共有する案件一覧表のようなものは、一回一回新規作成されるものではないので、テンプレートにしても仕方ありません。その場合は間違いを防ぐために変更してほしくないところは保護をして使います。
日報は1日1枚、新規で作成するのでテンプレートにすると便利です。また、一日に何枚も書く可能性がある出金伝票、出張申請書もテンプレートにしておくと良いです。
後からPower QueryやPower Automate Desktopなどで集計することも簡単です。
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