例えば、目の前にFAXで送られてきた手書きの資料、または文書の下書きがあります。
これを見た時に、Excelを立ち上げるのか、Wordを立ち上げるのか、はたまた他のもので一時的に処理し、そのあとWordやExcelで処理するのか、という判断はどういうプロセスで選択しているのでしょうか。
もしかしたら、前例がそうだったからとか、周りがそうだったから、という理由かもしれません。それでも悪くはないのですが、目の前にある元データは常に色んな種類のものがあって、それぞれにベストな処理の方法が別れてくると思います。
何も考えずにただExcelと選択するのでは、パソコンを使った仕事の中身としては、あまり にも考えていないような気がします。
しかし、選ぶ基準を教えるような場もないので、この記事で私なりの選定基準をお話したいと思います。
Wordを選ぶ
Wordは文書を作成するのが得意です。
綺麗な文書を作成するにはWordを選択するのがベストです。
逆に表形式のデータで計算や集計が必要なものはWordよりもExcelの方が処理しやすいです。
Wordにする前にしておきたいこと
まず、手書きの文字はWordに入力しなければなりませんが、入力速度から言うとキーボードから入力するよりも音声入力で入力した方が早いです。音声入力機能を使って文字を入力するということをあらかじめしておくと良いかもしれません。
最終的なアウトプットが紙だったりPDFファイルだったりする場合はWordにまとめておくと良いです。グラフはExcelで作成、図形はPowerPointで作成といったように得意なもので作成してそれをWordに最終的に貼り付けて完成させるという形です。
Excelを選ぶ
Excelは計算や仕分け、集計が得意です。
今ある元データがすでに入力された電子データで、表形式であればExcelで処理するのがよいでしょう。
特に仕分けや分析が必要なデータがあるのであれば、Excelで読み込んで並べ替えをすることになります。
一方でExcelは印刷が苦手で、画面に文字が表示されていても印刷すると切れてしまうことが多いです。
Excelにする前にしておきたいこと
Excelのデータとして使えるようにするには、紙ベースのものであれば入力しなければなりません。また、どこからかダウンロードしたデータでも、表形式にはなっていても、余計な項目が入っていたりするのでそのまま使えないケースもあるかもしれません。そのようなデータはExcelのPowerQuery機能で成形することもできます。1回取り込んでから手作業で修正しても構いませんが効率のよい方法で修正をしましょう。
PowerPointを選ぶ
PowerPointはスライド形式で文書を好きな配置にレイアウトするように扱えるので、紙ベースのポスターの見本があって、それからポスターを作るといった、DTPのような使い方でも効率化が期待できます。
また、図形に対してのやれることがWordやExcelに比べて多いので、元データがWebから持ってきた地図の画像で、そこからトレースのように地図を作成するのもPowerPointが一番向いています。
Wordが紙の書類を作成するように、そもそもPowerPointは画面を作成するものなので、動く動画などの作成もPowerPointです。
見出しレベルが設定されているWord文書だとPowerPointに取り込んだときに、見出しをそれぞれのスタイルのタイトルや内容に設定することができるので、この機能も活用したいところです。
Accessを使う
目の前にデータに対し、Accessを使う例は限られるかもしれません。例えば名刺が1000枚あってそれに対してDMを出せるように名簿にするとか、そんなケースです。
Accessはデータ管理に優れていて、例えばExcelで名簿を作成すると並べ替えの操作を間違っただけで違う人のメールアドレスが違う人のところに組み付いてしまうということが起きます。Accessはその心配がありませんので間違えないデータベースを作ることができると言えるでしょう。
そしてそれを長きにわたり保全していくことができる、入力変更削除の基本的な操作をする画面を簡単に作れるというのがAccessのメリットです。
名刺のデータを入力するのは大変なので、データをできるだけ簡単に入力できるようにするような画面を用意して効率を上げるということができます。
でも、そのためにはデータベースを事前に構築するのでそのスキルも必要になります。
どれか悩んだら
全てが絶対にこれでないと処理できないというものは、それで処理すればいいと簡単に判定ができます。そこで大事なのは、いつもExcelでやっているからといってExcelでやってはいけないものをExcelでやることです。このケースはとても多いと考えています。
中にはWordでやるメリットとExcelでやるメリットが半々のものもあります。6対4くらいと判断しているけど判断に自信がないという場合もあるでしょう。そのような場合はとにかくこっちがいいと思った方で作成してみるのがいいと思います。
例えば、販売日、商品名、単価、数量、単価×数量の値の5つを3件入力するという場合、計算式があるのでExcelが適当かと思いますが、3件だけなのでWordでも入力ができます。その表を作成した時点でまた新たに100件の登録が必要になるケースもあるかもしれません。そうなったらExcelでやると確定できますが、3件の時点ではその後の追加があるかどうかがわからない場合、Wordで作成したほうが早く作成できるかもしれないです。
とにかく入力さえしておけばコピーして他のアプリケーションに貼り付けるのは簡単なのでとにかく作成しておくことを念頭に置けばいいと思います。
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