MOS365 Excel出題範囲「RANDBETWEEN関数」解説

MOS365の出題範囲が発表になり、Excelの科目では新たにRANDBETWEEN関数が出題範囲に入ることになりました。RANDBETWEEN関数はランダムな整数を求める関数です。というと普通ではそれは何の役に立つの?と疑問に思います。はい、まさに普通ではランダムな整数の使い道はありません。

Excelはもともと、表計算をするソフトなのですが、その、表計算をする中には、もしもこういうシチュエーションだったらどうなるだろう?と分析する場合があります。そのようなときに、不規則でバラバラな値でどうなるか試してみるという手法が結構あります。そんなときに使う関数です。

RANDBETWEEN関数はちょっとだけ新しい関数で、2016バージョンでも使えたのですが、この一種異様な関数が今回からの試験範囲になったということは、何かの意図があるのかもしれません。

今回はMOSの出題される範囲から、こういう使い方で使われるだろうという範囲で説明しています。ちょっと奥深い使い方もできるのですが、それは割愛しています。

RANDBETWEEN関数とは

RANDBETWEEN関数はランダムな整数を求める関数で書式は次の通りです。

=RANDBETWEEN(始まり,終わり)

始まりと終わりは、ランダムな数値がどこからどこまでの間で出すかです。どちらも数値か、数値のセルを指定します。

大事なのは「終わり」は「始まり」より大きい数値であることです。そうではないとRANDBETWEEN関数は受け付けてくれません。

=RANDBETWEEN(100,200)

100から200の間の整数を求めているので、今回は「105」が求められました。

また、Excelでは日付の正体は数値なので日付を扱うこともできます。

=RANDBETWEEN("2023/1/1","2023/12/31")

2023年1月1日から12月31日までの日付です。「””」で囲まないとただの割り算になってしまいますので、忘れずにつけましょう。計算したセルは日付の表示形式にはならないので日付シリアル値の数値の表示になるので、必要に応じて日付の表示形式にします。

これはもしかしたら、出題確率高いかもしれません。あらかじめセルには日付の表示形式が設定されていて。

RANDBETWEENE関数の予想問題文

この記事を書くのに一番頭を悩ませたのがここです。

本当に有効活用する手段がない関数ですので、問題文にどうしたらなるのか、ということを考えましたが、どうしてもMOSの試験範囲外の関数やテクニックを組み合わせることになります。よって出題パターンは2パターンしかないと思いました。

  1. 単価に10から300までのランダムな数字を関数を使って求めてください。

=RANDBETWEEN(10,300)

これはまさにダミーデータを作成するという問題なのでしょうね。パソコンの試験を作ったり、そんなシチュエーションと理解すれば理解しやすいと思います。

  1. シミュレーション値に1から100の乱数の整数を求める関数を作成して下さい。

=RANDBETWEEN(1,100)

これは何を言っているのかわからない問題の代表かと思いますが、ひとつだけ把握しておいてほしいのが「乱数」という言葉です。これがまさに「ランダム」という意味です。MOSに対しては、ここだけは押さえといておいてください。そうすれば問題指示に従って操作すれば解ける問題です。このようなシミュレーションの専門家しかわからないようなシチュエーションの問題を中身から把握する必要はありません。MOSはシミュレーションの専門家でなくても解ける範囲の試験です。

また、わざわざ「整数」と問題文に書いてあることもポイントかもしれません。実はRAND関数という昔から乱数をつくる関数があって、それを活用すれば1から100の整数ではない乱数をつくる計算式が作成できます。それではない解答をしるように「整数」でと書いていて、それによって逆に混乱させられることがあります。

そういえばRAND関数を活用すれればRANDBETWEEN関数と同じことができる計算式を作成できるので、そこは問題文がとても親切にRAND関数ではないよ、という問題になっているかもしれませんね。例えば「シミュレーション値に1から100の乱数の整数を求める関数を作成して下さい。四則計算はしないでください。」のように、です。私たちはこの「四則計算はしないでください。」のところで別の意図を考えてしまって試験の本質以外の部分で混乱してしまうのですが、そこは混乱するくらいならもう見ないとした方がMOSの試験時には大切なことなのかもしれません。

RANDBETWEEN関数が出題される試験

RANDBETWEEN関数が出題されるのはMOS365ExcelAssociate(一般)です。MOS365ExcelExpert(上級)では出題範囲に入っていません。またMOS365以前のバージョンでも当然出題されません。

まとめ

今回はランダムな整数を求めるRANDBETWEEN関数について紹介しました。普段の生活の中では役に立たないのですが、すこしこういった関数が役立つ世界もあるというのが見えてきたと思います。

このRANDBETWEEN関数は私自身、1日に必ず1回は使います。なぜでしょう?それはExcelレッスンの課題を作るときにダミーデータが必要になったときに使います。このブログのExcelデータもRANDBETWEEN関数で作っていることが多いです。よく使うのは販売した年月日を作るのに、今日より365日前から今日までの日付のデータを作りたいというとき、あるいは、売上金額が10000円から20000円の間などです。

実際に使うデータは、関数で求めたデータは他の操作をすると再計算機能で変わってしまうので、値の貼り付けをして関数ではなくしてしまいます。

もしパソコン講師を目標にしているのであれば必須の関数です。

もし、この記事がMOSの勉強に役立つ、と思えたら、ぜひ周りのこれからMOSの最新版を受験したいと言っている人。最新のExcelに興味のある人に、印刷したものでも構いませんので、この記事をお渡しください。

関連リンク
MOS365試験概要(公式サイト)

MOS 365 試験概要|MOS公式サイト

FILTER関数解説(Microsoft公式)

FILTER 関数 - Microsoft サポート
Excel で FILTER 関数を使用して、定義した条件に基づいてデータ範囲をフィルター処理する方法。

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