日商PC検定1級知識科目（共通分野）想定問題

画像：ぱくたそより

日商PC検定の2、3級までの知識科目では、選択式ということもあり、効果的な問題集も数多くありますが、1級では、論述式となることもあり、問題集がありません。知識科目は共通分野と専門分野に分かれていて、専門分野は2、3級までの知識科目の範囲から出題されるので、問題集の内容をしっかりわかっていれば回答できます。しかし、共通分野はWebで公開されている公式テキスト「ネット社会のデジタル仕事術」の内容から出題されるので、出題内容がよく把握できないのがもどかしいところです。

そこで、このテキスト「ネット社会のデジタル仕事術」の要点から、論述に適した内容を抜き出し、問題文を作成したいと思います。

日商PC検定1級知識科目の内容
テキスト「ネット社会のデジタル仕事術」の内容分析
日商PC検定1級知識科目の想定問題

日商PC検定1級知識科目の内容

日商PC検定1級は「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料」という3つの試験がありますが、それぞれの試験の知識問題は共通の範囲から出題されます。実際の試験の問題も3科目で同じかもしれません。

知識科目の時間は30分とありますが、これは目安で、実際には実技試験の60分との境界線はなく、合わせて、全部で90分の試験と考えることができます。実技試験を30分で終わらせれば60分知識にかけられます。

試験は共通分野から2問、専門分野から2問が出題され、それぞれ1問ずつ選択して回答すればよいです。

回答は論述で、テーマに沿って何文字程度という出題です。

採点は人であることが考えられるので、答えは1つではなく、問題のテーマに沿っているかどうか、満足した答えになるかがポイントです。

FOM出版の「日商PC検定試験データ活用 2級公式テキスト&問題集 Microsoft Excel 2019/2016 対応」に1級の試験問題が付録で掲載されているのですが、その内容によれば200字から300字と、決して長い文書ではなく、Twitterの投稿2つ分の説明が書ければよいことになります。

テキスト「ネット社会のデジタル仕事術」の内容分析

公式テキスト「ネット社会のデジタル仕事術」を読んでみると、若干情報が古いように思えます。現在ダウンロードできるテキストの奥付を見ると、発行されたのが2006年の6月、改定されたのが2016年6月の1回きりです。

第一章の先頭に書いてある「世界最先端IT国家創造宣言」の法務省作成のロードマップを見てみると2021年で終了していることからもその情報の古さは否めません。

https://www.moj.go.jp/content/001154668.pdf

そのほかにもWordやExcelがリボンではなくメニューバーで紹介されていますので、再編集時にもメンテナンスされていないようです。

テキストには選択式の演習問題が章ごとにありますが試験は論述なので、あまりその連取問題は役に立たないと思いましたが、もしかしたらそれが論述のキーワードにもなりえますね。

改定時期から見て、最新のチャットAI、メタバース、電子帳簿保存法のような近年に出てきたものに関する問題は出題されないこと、今はなくなったADSLが存在している時代だったことから、知識を2016年に巻き戻す必要すらあるかもしれません。ただそれでは資格試験として、現在世の中を取り囲むIT事情にリンクしているかというとそうではなくなるので、今でも使える事柄についての出題になるかと想定されます。

出題は、キーワードに対し説明を求めるものだと想定されますので、該当するキーワードをチェックしていくことにしましょう。先述の「世界最先端IT国家創造宣言」の件もあり、すぐに入れ替わってしまうようなキーワードや政策については飛ばして、もっと本質的なキーワードに絞った方がよいかもしれません。

章は全部で6章あり、どこからの出題になるのか、もしかしたら2つの章に跨るような問題もあり得るかもしれません。

日商PC検定1級知識科目の想定問題

日商PC検定1級知識科目（共通分野）想定問題を公式テキスト「ネット社会のデジタル仕事術」の章ごとに考えてみます。

第1章動き出したネット社会とその特徴

マイナンバーや法人番号を活用し個人や企業を一意に特定できる。このときのメリットを説明せよ。
VICSを活用することで道路の渋滞を緩和することに成功した。それはなぜか説明せよ。
電子カルテや電子レセプトは病院の業務を大きく効率化できる。その例を説明せよ。
クラウドを使用することで企業間での意思疎通のスピードが上がっている。その例を「B2B」という言葉を用いて説明せよ。
ネット社会においては、ネット社会になる以前より個人情報の漏洩が問題になっている。それはなぜか説明せよ。
電子マネーが普及すると、企業にとってどんなメリットがあるのか説明せよ。
印鑑よりも、秘密鍵や電子認証を使うメリットは何か説明せよ。
ネット社会の実社会とは異なる特徴を「体感しにくい社会」という言葉を用いて説明せよ。
共通EDIプラットフォームを導入するメリットは何か説明せよ。
衛星通信によって得られる恩恵はなにか説明せよ。
支店同士でグループウェアを活用するメリットを説明せよ。
IoTやIoEの利用例を説明せよ。
特定個人情報とは何か「住民票コード」という言葉を使って説明せよ。
e-文書法により。電子化文書で保存することで得られるメリットは何か説明せよ。
ビックデータの活用例を説明せよ。
個人情報と特定個人情報の違いを述べよ。
ビッグデータと個人上の関わりについて述べよ。
BTOGにおいて、電子データの活用の例を挙げよ。
デジタル仕事術において、すべての書類を電子データで作成するメリットを説明せよ。

第2章仕事を大きく変えるデジタル5大パワー

ネットを活用した情報発信についてのメリットを「コスト」という言葉を用いて説明せよ。
ソーシャルネットワークサービスを活用して情報発信するときに効果的な方法について述べよ。
ネットで情報を発信するうえで注意すべきことは何か、「法令遵守」という言葉を用いて説明せよ。
「デジタル仕事術」において、これから営業で企業に初めて訪問する前にやるべきことは何か説明せよ。
「ページランク機能」について説明せよ。
「アクセスログ」の活用例を挙げよ。
検索生徒におけるロボットの役割を述べよ。
「ワンツーワンマーケティング」の実例を挙げよ。
車のカタログで、紙のカタログよりも電子カタログの方が優れている点を述べよ。
Webページの「アクセシビリティ」についてどんな種類があるか説明せよ。
ネットは双方向のメディアである。その活用例を挙げよ。
ネットバンキングでのメリットを「時間」という言葉を使って挙げよ。
オンデマンドに対応しているサービスの仕組みを「人海戦術」という言葉を使って説明せよ。
「ITインフラコスト」に含まれるものを説明せよ。
仕事の生産性について「単位時間」という言葉を使って説明せよ。
ITインフラ方式の電子商取引のメリットを述べよ。
流通BMSを「XML」という言葉を使って説明せよ。

第3章身の回りのデジタル仕事術あれこれ

ファイルやフォルダの整理方法として効果的な方法を述べよ。
ファイルのショートカットを作成するメリットを述べよ。
ファイルの種類は2種類に分けられる。その2種類について説明せよ。
フォルダで管理する際、階層構造で管理する例を挙げよ。
グループウェアで予定表を管理するメリットを挙げよ。
グループウェアのアラーム機能について説明せよ。
TODOリストとは何か説明せよ。
PIMの機能を2つ挙げ説明せよ。
日本版SOX法につて「不正」という言葉を使って説明せよ。
現在利用していない電子メールを保存しておく手段を説明せよ。
vCard形式のデータは何に使われるか説明せよ。
名刺を入力する手段について「OCR」という言葉を使って説明せよ。
名寄せとは何か「一元化」という言葉を使って説明せよ。
BCPとは何か「災害」という言葉を使って説明せよ。
ネットのリンクを保存してあとから閲覧しようとしたときに発生する問題とは何か。
デジタルタイムスタンプとはなにか説明せよ。
ファイルを圧縮するメリットとは何か説明せよ。
クラウドで同じ文書ファイルを多人数で共有するときに起きるメリットとは何か述べよ。
PDF形式のメリットとデメリットを述べよ。

第4章デジタル仕事術10のポイント

紙の情報ではできない、電子データでできることを述べよ。
否定形データとは何か、説明せよ。
文書をスマートフォンで見やすいように画面の右端で改行した場合、どんな問題が起きるか説明せよ。
ハイパーリンクを使い事のメリットを説明せよ。
XMLを、「タグ」という言葉を使って説明せよ。
レイヤは何に役立つのか述べよ。
文書のアウトラインとは何か説明せよ。
表計算におけるアウトラインを活用した例を挙げよ。
起業においてSCMを活用するメリットは何か「社外」という言葉を使って説明せよ。
Pull型の情報共有のメリットとデメリットを説明せよ。
表計算において、ドリルダウンとは何のことを指すのか、説明せよ。
POSシステムとは何か「コンビニ」という言葉を使って説明せよ。
電子データを共有している場合、同期をしないと起こりえる問題を述べよ。
在庫を一元管理しなければならない理由は何か述べよ。
取引先とのやり取りがEDIになった場合、削減される業務の例を述べよ。
「デジタル仕事術」では業務の流れが見えなくなる。その例を挙げよ。
「デジタル仕事術」では発生時点入力となるがその注意点を述べよ。
住所録を作成する場合においてはじめに作成するソフトウェアを選定する必要があるのはなぜか。
製品のライフサイクルにある4つの段階とは何か述べよ。
「デジタル仕事術」における「情報」と「データ」の違いについて述べよ。
定量データと定常データの違いを述べよ。
売上データを最小単位で蓄積するとどんなデータになるか述べよ。
ブロードバンドとナローバンドの違いを述べよ。
スマートフォンでGPSを使用できる場合の活用例を述べよ。
マンマシーンインターフェイスとはなにか述べよ。

第5章デジタルデータの連携

販売活動の3つの目的を述べよ。
不特定客向けレディメイド型はどんな販売形態か例を挙げて説明せよ。
5WのWhyに関する説明を述べよ。
取引先と共にEDIプラットフォームを導入した場合、自社のサーバー上に注文情報を書き込むのは誰か、仕組みを踏まえて説明せよ。
メニューバーが統一されているとどんなメリットがあるのか説明しなさい。
クリップボードにはどんな役割があるか「違うソフトウェア同士」という言葉を使って説明しなさい。
違うソフトウェア同士でデータをやり取りする上で重要なことを「固定長」という言葉を使って説明しなさい。
XMLで作成された文書データで論理構造とレイアウト構造を分けることによって叶えられることを説明せよ。
XMLデータのメリットを「順序」という言葉を使って説明せよ。
電子書類にパスワードをかける理由を述べよ。

第6章覚えておきたい情報セキュリティとコンプライアンス

電子メールの危険性について述べよ。
電子メールに混入するウィルスに対してどんな対策が考えられるか述べよ。
同時に同じ内容のメールを大量に送るときの注意点を述べよ。
広告メールを送信する際の注意点を述べよ。
商品を販売するホームページで掲載金額を間違えてしまい、注文を請けた。この場合、次にしなければならないことは何か説明せよ。
紙の額面が5万円の領収書をスキャナーして国税関係書類として保存する場合、何が必要か述べよ。
フィッシング詐欺について解説せよ。
現在の仕事に関する情報をWebサイトで見つけたときに、その情報を共有する方法は何か、法的根拠を交えて説明せよ。