Excelで一通り計算書を作成したあとに電卓で検算する。
よく聞くビジネス例ですが、これはなぜ起きるのでしょうか。
Excelの結果が信じられない?
Excelというソフトの根幹に関わってくるのですが、Excel、ひいてはパソコンの作業を信用できない、という話をよく聞きます。
ただ、なぜ信じられないかと聞くと理由はとても漠然としています。
もしもExcelが信じられないほどのエラーを繰り返しているのであれば、世の中の集計作業でExcelを使っている業務ではもっともっと不具合が発生し、実際にはソフトウェアとして成立していないはずです。
Excelは多くの企業で効率化の要として日々集計に貢献しているという事実を忘れがちです。
Excelシートの作り間違い
でも、確かに間違って集計されているケースもあります。
それはExcelシートをそもそも作り間違っているケースです。合計の範囲を間違っていたり、運用している中で計算式を壊してしまったり。
作成直後にきちんと確認のテストをすることで防げるはずなのに、ほんの少しの手間を惜しんで後々大ダメージを負うのは本当にもったいないです。
また、作成し想定した動作をしないようにセルを保護したり、書き込み禁止にすることでも防ぐことができます。
四捨五入の考え方
Excelは便宜上、実際の数値は四捨五入されていない場合でも、表示は四捨五入をしています。
0.6も四捨五入すれば1です。これが5つあれば3になりますが、表示上では合計は5に見えるでしょう。
電卓でもそれは変わりません。指定した桁で四捨五入します。
また、消費税の四捨五入ルールも会社のルール通りに四捨五入、切り捨て、切り上げは設定してくれないので、ROUND関数などできちんと四捨五入します。
並べ替えの誤操作
特に怖いのは並べ替えです。1列だけ選択し、並べ替えを行うといった、一時期新聞を騒がせた誤操作もあります。
きちんとバックアップしておいて、前日のデータを比べて何かおかしなことが起きていないかチェックすることも有効ですし、そもそも並べ替えをしなくてもいい業務にしなけれこのようなリスクは発生しません。
Excel2019では、関数で並べ替えができるので、手動並べ替えのリスクは減ってくると思います。
Excelのバグ
確かにExcelは原理的に計算を間違えてしまうことがあります。
小数点以下12桁以上の数値は扱うことができません。
これが計算精度というもので、コンピュータなら絶対に避けて通れないものです。
しかし、それが発生するのは通常のExcel業務を行っている限り、絶対に近いくらい起きないです。
もしも、通常使っている範囲で発生したのであれば、それはマイクロソフトにすぐに報告し、改善をしてもらわなければならないものです。
まとめ
正しい操作がいかに大事かということだと思います。
正しく作られ、また、動作チェックを十分に行った、しかもその後何度も運用して問題のなかったものは、十分信用していいものです。
その計算方法がはじめての場合は仕方ないですが、いつまでも500件の結果を電卓で確認するようなことは、これからの仕事の仕方としてはできるだけなくしていく方がよいでしょう。
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