Google と Microsoft では同じように文書作成ソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトをリリースしています。
どちらも同じような機能を持ったソフトウェアでよく比較の対象になるのですが、よく考えると明確な違いがあります。
Microsoft Office はパソコン上で動作する
マイクロソフト社の製品は基本的にパソコンがあってインストールされていれば動作します。インターネットの接続は基本的に不要です。データの保存もパソコン上に保存されるので、データの漏洩の心配がなく、何よりもインターネットに接続できない環境でもファイルを開くことができます。
動作の速さや安定度はパソコンの性能によります。また保存してない状態でパソコンにトラブルがあるとそれまで作成したものが消滅することもあります。
Google のサービスはネット上で動作する
Microsoft Excel と同等のもので Google のサービスにあるのが Google スプレッドシートです。例えば Google スプレッドシートの場合、パソコンに特にインストールされていなくても、インターネットを介して使うことができ、 Google のアカウントを持っていれば誰でも無料で使うことができます。
入力を行った途端に保存されるのでもしパソコンにトラブルがあってもデータが失われることはほとんどありません。
ただしインターネットの環境が安定した場所でないと操作することはできません。
無料かどうか
Microsoft Office はパソコンを買った時に初めからインストールされているので無料のようなイメージもありますが実は Word もExcelも単体で購入すると15000円ほどの有料のソフトなのです。
対して Google のサービスは無料です。
無料だからといって性能が悪いわけではないのですが、万が一データの消失や不具合が発生した場合、無料で使っているので責任の所在が明確ではなくなる場合があります。 Microsoft の場合は有料なので免責事項はありますがある程度の範囲でベンダーの責任が発生しています。
つまりデータの保証という観点では無料のサービスよりは有料のサービスの方が心理的に信頼できると言えます。
Microsoft Office の歴史
Microsoft Office は30年ほどの歴史を持っています。そこで培われたノウハウが蓄積され、使いやすさにつながっています。 Google のサービスではどうしても後発ですのでノウハウも Microsoft Office と同じ操作方法になっています。
Google の姿勢
Google サービスは後発でありながら オフィスソフトとして挑戦的な機能をどんどん盛り込んでいます。 Excel にこんな関数があればいいなぁと言う関数を Google スプレッドシートでいち早く導入しています。それらの関数の中には逆にExcelに後から組み込まれる形になったという関数もあります。 Google ドキュメントでは現在、Wordではできない日本語による音声入力が可能となっています。
Google のサービスでしかできないこと
Google の最も大きなメリットはネットワーク上で動くことです。
Excelのマクロ、VBAと同様に Google スプレッドシートでもGASという形のマクロ動作する機能があります。VBAに比べてGAS の優秀な点は、定期的にマクロを動かすことができるということです。Excelでは、人間によって開始のアクションを起こすか、もしくは何かの動作の時に同時に動作するようにイベントを設定しなければなりませんが、GASであれば、何月何日の何時何分にマクロを動作させると設定することができます。
最もすごいところは、このマクロが動作するタイミングで操作するパソコンの電源を入れておく必要がないということです。
インターネット上で自動的にそのマクロが起動し、いつのまにか動作しているのです。
これにより、パソコンを削減することができます。
Microsoft Office が優れている点
使いやすさを考えると Microsoft Office の方が一歩先に進んでいると感じています。
リボンインターフェースの使いやすさ、文章校正のやりやすさ、セル入力時のマウスオペレーションのやりやすさ、などです。特にマウス操作に関しては Microsoft Office の方が 優れています。
また見た目に関しても、バリエーション豊富に様々な物を作成する場合 Microsoft Office の方が優れています。
結局どちらが優秀か
どちらが優秀かというのは議論があると思いますが、今回あげたように実は大きな違いのあるソフトウェア同士です。
それぞれの特徴があり、全く違うソフトウェアと言ってもいいと思っています。単純な比較で優劣は付けることはできません。
まとめ
全く違う目的、動作をするソフトウェアなので、どちらもうまく使い分けて、データはコピー&ペーストでやり取りすることで、どちらのソフトの恩恵も受けることができると思います。
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